コラム | 第33話 SML

昨日、飲んだ帰りに、最終のバスの時間に少し間があったので時間つぶしに「M」ドナルドに久しぶりに寄ってみた。

100円マックシリーズがあるので、最近はラーメン代わりに飲んだ後の締めに利用するサラリーマンも増えているらしい。

あまり、行ったことがないので注文する時に少々緊張する。

「すみません。チーズバーガーとホットコーヒーの小を ください」

「えっ、コーヒーの何でしょうか?」

「小です」

「・・・Sでよろしかったでしょうか」
「そう、小です」
「はい、Sですね」
「ええ、小です」

・・・小でもSでもいっしょやろ! とちょっとむっとすると同時におっさん扱いされて少し恥ずかしい。

商品を受け取り、席に着く。

・・・小が「S」やったら、小学校は「S」学校で、中学校は「M」学校か!
お前は「SM」趣味か!!

SML?大中小?

酔っ払いは理不尽に腹を立てるからたちが悪い。

小説は「S」説で、中日ドラゴンズは「M」日ドラゴンズで大丸百貨店は「L」丸百貨店か!!

そうか、分かった。おれはもう二度とSとかMとか言わんぞ。
インターネットの暗号化通信の「SSL」のことはこれから「小小大」と呼んでやる!!

・・・と、窓の外を最終のバスが走り去った。

仕方なく拾ったタクシーはMKタクシーだった。
いや、「中」Kタクシー・・・腹立つ!!